ティー・ボーン・ウォーカー/モダン・ブルースの父2007/03/04 23:57

t-bone
T−ボーン知らなくてもこのジャケット見たことぐらいはあるでしょう。
そのぐらい有名な彼のベスト盤です。
実際にこのような派手なポーズとってやってたらしいですね。
でもアルバムの内容はいたってジャジーでございます。
かの有名なジャズギターの開祖チャーリー・クリスチャンと友達同士だったなんて、
ライナー読んで初めて知りましたが、
そういわれればこのスタイルが納得できます。
前回紹介したT−ボーンはファンクロック的な黒汁ムンムンでしたが…
これこそT−ボーンなんでしょう。一番有名なんですから。
でもほんとジャズです。
特にA4なんかもろです。(A4とかA5のTーボーン、なんて、なんか松坂牛の話のようですが。)
このアルバムなら、ジャズファンでも充分聴けて、評価できるのでは?
と、思います。
ほんとこんなところでジャンルの壁つくって
良い音楽聴く機会を逃してる人が多いかと思うとちょっともったいないですね。
でもなんか違うのかな?
まあ、ジャンルについてつべこべ言ってる自分が情けないですが
ジャズファンが求めるスイング感とか、
ブルースファンが求める黒汁感とか、
あんまりよくわかんないですが、
とにかく3つのコードでドンチャカやってて、
たのしくて
のりがよくて
からだの心から温まって、
そしてモダーンな匂いをプンプン漂わして…
いいですね。
この辺のちょっとした軽さが心地いいですね。
今の時間聴くのがちょうどいいかな。
薬用入浴剤「旅の宿」しっとり湯シリーズ有馬に浸かった後、
冷えたそば入りほうじ茶のみながら
寝る前のちょっとリラックスしたこの瞬間!
たまりまへんなー!
そしてわすれちゃならない
明日は月曜日
B1 ストマンです
あーやだやだ
月曜はきらいです
日曜の18:00以降からだいたいブルーズです…

T-Bone Walker/His Original 1942-1947 Performances Capitol ECR-8185
Side:A
1.Got A Break Baby
2.Mean Old World
3.No Worry Blues
4.Don't Leave Me Baby
5.I'm In An Awful Mood
6.I Know Your Wig Is Gone
7.T-Bone Jump Again
SideB
1.Call It Stormy Monday But Tuesday Is Just As Bad
2.You're My Best Poker Hand
3.First Love Blues
4.She's My Old Time Used To Be
5.T-Bone Shuffles
6.Thet Old Feeling Is Gone
7.Plain Old Down Home Blues

マディ・ウォーターズ/ファーザーズ・アンド・サンズ2007/03/08 00:02

muddy fathers
マディ親爺と子供達…
しっかりした演奏してるな、ってのが第一印象。
それもそのはず、
タイトル通りのマディに泥水呑まされて育った息子達が勢揃いじゃありませんか〜
マイク・ブルームフィールドにポール・バターフィールドのご存知フィールドブラザース、
ベースにドナルド・ダック・ダンですよ、
そしてちょこっとバディ・マイルスまで…
しかもピアノがオーティス・スパンがご機嫌にブギウギしてます。
なんとまあ贅沢なブルースバンド。
こんだけやれるのもマディ大魔王さまだけでしょうな。
神様エリックなら日本公演でやっちゃうかもね、金あるし。
さっきから何気なくかけて聴いてるんですけど、
どの曲もいいですね、色んなところに聞き所が…
1−1ではツインハープ(重めと軽めがスネアのリズムにほどよくからんで)最後の方はもしかしてトリプル?
やっぱりバターフィールドのブルースハープはほんと凄い!
そこまでしなくてもってくらいやっちゃう。
このひとハーモニカの穴すべてを何分割にも分けて息吹いてるんじゃないかってぐらい
みごとに吹きまくってます。
1−3はマイクの流暢なギターが…
マイクとポールのコンビはもう手がつけられないですね。
凄いからみ具合です。
全体にはやぱりダックダンのベースがいいですね。
クラプトンバンドの時生で見ましたが、プレシジョンカッコいいんですよね。
でもやっぱり親爺はすごい
1−2や3−1、3はマディの咽び泣きのスライドで始まるこれぞディープサウスブルース、
メセセッペ(ミシシッピ)男の面目躍如!
先のDVDでも紹介した3−1は圧巻!
「となりのラバ」もこれ聴いたら逃げちゃいますよ。溶岩流の様な熱いリズムが迫ってきます。
最後はMojoの2連発!乱れ撃ちでございます。
「俺のモジョが効いてきた、でもおまえにだけは効かない。」
マディ先生、そうでしたか。
偉大なる絶倫男の唯一の弱点!
このへんが誰からも愛されるところなんでしょうかね。
どこから見ても小汚いイカサマ親爺なんですが、
こういう人が「徳」のある人、なんでしょうね。
ほんと人を引き込んで巻き込んでガッハッハ!
そんなマディの泥沼にいや泥水にはまってしまいました。
わたしも息子になりたいわ。
まずは鼻の下のあやしい髭から?

MUDDY WATERS/FATHERS AND SONS Distribution VOGUE P.I.P 93430-Villetaneuse 1969
SIDE 1
1.All Aboard
2.Mean Disposition
3.Blow Wind Blow
4.Can't Lose What You Ain't Never Had
5.Walkin' Thru The Park
SIDE 2
1.Forty Days Forty Nights
2.Standin' Round Cryin'
3.I'm Ready
4.Twenty Four Hours
5.Sugar Sweet
SIDE 3
1.Long Distance Call
2.Baby Please Don't Go
3.Honey Bee
SIDE 4
1.The Same Thing
2.Got My Mojo Working(Part.1)
3.Got My Mojo Working(Part.2)

Muddy Waters G.Vo.
Otis Spann P.
Michael Bloomfeield G.
Paul ButterField Har.
Donald "Duck" Dunn B.
Samy Lay Dr.

Buddy Mils Dr.(4-3)
Jeff Carp Har.(1-1)
Paul Asbell RhythmG.(1-5,2-1,2-5)

ロリー・ギャラガー/トップ・プライオリティ2007/03/09 23:08

rory gallagher Top Priority
硬派!
生涯一ギタリスト!
なんて言葉が似合う数少ないギターヒーロー!
この頃のギター弾きはやっぱりピッキングが強烈!
ぎーっ、ゴーッ、ガーッ、グニョ!
凄い音が瞬間的に飛び出してきます。
やっぱりCDじゃなくてLPがほしいところ。
ペンタ一辺倒で押すブルースマンではないけれど、
やっぱりこの人の音楽にはブルーズを感じてしまいます。
彼がアイリッシュであることも影響あるのでしょうか。
イギリス、アイルランド方面へ行ったこと無いので、両国の関係が今一よくわかりませんが、
歴史から生まれるなにかしらの国民感情などあるのでしょう。
ハードエッジのきいたギターロックナンバーで幕開けのこのアルバム、
2、6のようなマイナー調ミディアムテンポが、
うらぶれた男の背中を感じさせていかすぜまったく。
火の出るようなスライドの5、7もぶっ飛び。
バンド編成がシンプルなのでアルバムもライヴっぽくあまり凝った飾りはなし。
おかげで全体のバランスがとれて落ち着いて聴けます。
とにかくギターがカッコいい!
フレーズもいいし、なにより音がいい!
ストラトいいね。
どちらかというとLP派のテーラーですが(どちらかどころか、あきらかに…)
いい音ならなんでもいいんです。
個人的にはストラトの良い音ランキングかなり上位にはいります。
レイヴォーンもギルモアもベックもクラプトンもジミへンもいいけど
この人いいわー。
最近ロリーギャラガーモデルがでましたが、本当すんごいですね。
新品なのにボロボロ。8割がた塗装はげてるんですから。
もちろんそうじゃなければロリギャラモデルとは言えない!
ならしたこと無いけど良い値段でしたので音も完コピでしょう。
弾くと買っちゃうので、弾かずに眺めるだけにしました。
8のブルーズもいいぞ!
10のカントリーブルースがまた渋い!(12弦かな)
声がまた渋い。
どっちかっつーとジョニーウィンターばりのうなり&シャウト型でしょうか。
このへんもまたブルーズマン!
ちょっと投げやりな歌がまた硬派!
男だ!ロリギャラ!
汗臭いぞ!
もっとツバ一杯飛ばして歌いやがれ!
魂のありったけを私にぶつけてくれ!
スピーカーの前以外で、あなたにお目にかかることは永遠にないのですから…

Rory Gallagher/Top Priority 1979 TDK!Records TDCN-5610
1 .Follow Me
2 .Philby
3 .Wayward Child
4 .Keychain
5 .At The Depot
6 .Bad Penny
7 .Just Hit Town
8 .Off The Handle
9 .Public Enemy No.1
10.Nothing But The Devil

エルモア・ジェイムズ ギターに削られた命2007/03/13 23:01

elmore james Book
エルモアの本がでた!
ということで買ってみました。
3ヶ月がかりで読みましたが、内容はないよう〜!
あんまりおもしろくはありませんでした。
タイトルは「ギターに削られた命」
さぞかしドラマティックな内容だろうと…
エルモア自身、音源以外はあまり知られてないことが多い人の様で、
その資料としても凄い価値が…
てな、ふれこみだったので、頑張って読んでみましたが、
やっぱり資料的な中身が多く、読み物としてはいささかつまんないものでした。
エルモアのエピソードより事実に即した行動等が詳しくかかれてあり、
そういう意味ではこれだけ資料の少ない人のものをよくぞ集めた!
といった感じでしょうか。
でもさすがに詳しいです。今後何かの度ごとにこの本を開くことになるでしょう。
それよりも欲しかったのは、付録でついてる45回転のEPです。
早速おニューの針を落としてみると…
うぁーいいわー
エルモア調じゃー!ミディアムテンポでどえりゃーえーがや!
スタンディングアットクロスロードってくらいだからあの有名な「クロスロード」ですかね。
ちょっと歌詞違うようですが。
エルモア調ほんとかっこいいです。しかもレコードで聴くといい。
エルモアの声とギターはレコード針からでるかすかなノイズがよく似合います。
そして自然にとけ込むんです。なじむんです。
ちょっとオーバー入力気味に歪むところがたまんない。
絶対CDよりいい。
ゆるいブラスセクションをバックに余裕たっぷりに、朗々と歌い上げるエルモアは王者の風格たっぷり。
たまに声がひっくり返るのもご愛嬌。
いやーこれを酒場で聴きながらいっぱいやりたいです。
裏面はもっとゆっくりの怪しい、いやらしいナンバー「サニーランド」
ブルーズですねー。ヘヴィーに引きずってます。
こうやって聴いてみると、エルモアとブルームダスターズってうまいバンドですね。
いつもCDで聴いてると音がごちゃごちゃして古くさい感じしかしないのですが、
けっこうすっきりと良い音で入ってますし、
バンドのまとまりの良さ、音圧バランスの良さ、演奏での楽器バランスの良さがほんと際立ってます。
こういうのがブルースバンドって言うのですね。
う〜ん、また新たなハードルが…でも目指しがいがありますね。おもしろいですね。頑張りますねー。

The Amazing Secret History Of Elmore James -Steve Franz-

Elmore James and his "Broomdusters"
Standing At The Crossroad b/w SUNNY Land

築地探検隊「トミーナ」2007/03/16 21:14

トミーナ
ひさびさの平日の休暇。
といっても朝からなにかと、あっち行ったりこっち行ったりの落ち着かない日でしたが、
昼にぽかんと時間が空いたので、昼飯どうしようかなと思って、
思いついたのが築地探検!
今回探検隊が目指したのは、
今まで、行こう行こうと思っててなかなか行けなかったイタリアンの店。
築地といえばやっぱり魚。
定例会は大和寿司だし、たまに出向いても、他の寿司屋か魚の店。
でも、どうしても行きたかったんです。
築地ガイドブックに乗ってて、市場に根付いた店なので、まちがいなく本物だろうと…
そしてついに行ってきました。
場内のイタリアン「トミーナ」さんです。
吉野屋1号店の隣です。
ここの並びは、牛丼、だんご、カレー、オムライス、
と、ここで働く人向けの店が並んでます。
食のプロが集まるところです。
よって、味のごまかしがきかないってことですね。
カウンターのみのこじんまりした店ですが、
綺麗に整理された清潔な感じです。
シェフも白衣とコック帽で、なんかこだわりがありそう。
パスタとピザのメニューがずらり。
すかさず、よくお店紹介に載ってる「ワタリガニのトマトソーススパゲッティー」を注文しました。
先にミニサラダが到着。
ドレッシングもうまいぞ。キャベツが生じゃなくて、なにか味ついてる。コールスローみたいなやつ。いけます。
ピピピピッ!
パスタのゆで上がった時間をしらせるタイマーが…
パブロフの犬が最高潮です。ぎゅるるるう〜。
小さめのフライパンでなにやらやってますので1食づつ丹念に作ってます。
なんか濾してますね。もしやワタリガニエキス?。パブロフ…
カウンター越しになにやら小さい器がでてきました。
ガラ入れ?
にしては中になにやら透明の液体が入ってるぞい。中にレモンがひときれ…
ソースかな?
蟹をつけて食べるのかな?
パスタをつけ麺風にするのかな?
と想像してるうちに真打ち登場!
どひゃー!
どでかいどー!
蟹がこっち向いてる!
わー早く食べたい。
で、さっきの器なんだろとおもって聴いてみました。
「…ウォーター」?
へっ?
「蟹、取った手をこれで洗ってください」
あっちゃー。知ったかぶりしてたら、危うくパスタにかけるとこだった…
あんしんして、蟹の殻をどけて一口…
細めの麺に濃厚ながらさっぱりしたソースがよく絡んでおいしい!
トマト、チーズ、ワタリガニがいい感じにバランス取れて、非常に食べやすいです。
生クリームかなんか使ってるのかな?コクがあるのにあっさり。
いっぱいソースつけたくなっちゃう味です。
ワタリガニでやってるのがよくわかります。
いわゆる蟹臭くない(それでもいいですけど)。
ほどよいバランスです。
蟹自体ももちろん食べれます。
ワタリガニですので足や爪はあんまり大きくないので、足のついた腹の部分をしゃぶりつきます。
私は足、爪まで食べましたが…(ガラのやま)
お腹いっぱいで、最後はちっちゃな器で指洗って…
満足でごわす。
次回はPIZZAに挑戦したいな。

タワー・オブ・パワー ライヴ・ブルーノート東京2007/03/19 00:28

TOP
行ってきました。
TOP
今回のメンバーは
エミリオ・カスティロ(ヴォーカル、サックス)
ラリー・ブラッグス(ヴォーカル)
トム・ポリッツァー(サックス)
ステファン・“ドッグ”・クプカ(サックス)
マイク・ボガート(トランペット、フリューゲルホルン、ヴォーカル)
アドルフ・アコスタ(トランペット、フリューゲルホルン)
ロジャー・スミス(キーボード、ヴォーカル)
ブルース・コンテ(ギター)
フランシス・ロッコ・プレティア(ベース)
デヴィッド・ガリヴァルディ(ドラムス)
ということで
はっきり言って私はよくわかりません。
お店のHPによると、
リズム隊が黄金メンバーとのこと
私が唯一持ってるサードアルバム“Tower Of Power”と一緒。
おーっと、あのベースが聴けるんですね。
胸膨らませて午後3時の整理券配布へ…
すでに行列でした。
まずった!
でも20分ぐらいならんで58番。
こんなもんかな。
ステージは6時半からなのですが
会場入りは5時から。
ブルーノートめ、高い食事させようって魂胆だな。
そうはいくかってことで、外で食事を済ませてからの会場入りでした。
席は前の右端。オルガンがデーン!と置いてあります。
しばらくすると、オルガンとベースのところに外人のオジさんがチューニングに…
ローディかななんておもってワインなんかを飲んでたらあっという間にスタートです。
なななんとさっきチューニングしてたおじさん達がそのままやってるじゃないですか。
知らないということは怖い物で…
さっきも言いました様に、アルバムは1枚だけ、という前知識しか無いので、
メンバーの顔も知りませんでした。
あのベースはてっきりちょっと太った黒人だとばっかりイメージしてたので、
まさかあのジョニーウィンターのなりそこないのような痩せた白人おじさんとは知りませんでした。
でも音が鳴ると…
あの音です。ボボボボボボッって、しつこくあっさりしかもヘヴィーに軽やかに変幻自在に…
でもやっぱりソウルフル、ブルーズです。
しっかりとどっしりとって感じです。
こりゃ凄いわ!
目の前のオルガンがまたすごい!
よく転がります。ほとんど打楽器ですが、軽いタッチで、でも音はまとわりつく様にネットリと…
完璧、鳥肌!
ギターがまた良い音。
ポールリードスミスですが、フェンダーツィンアンプでノーマル(かすかに歪んでるかな、コンプかな)で
ビシっとサイドを決めてます。ソロも良いところで出てきて、センスのいいアドリブを入れてます。
こりゃまた感動。
もちろんホーンセクションも全員魅力的!
特にバリトンサックスの太ったカーネルサンダースみたいなジーさんがいい味だしてた。
本当素晴らしいノリノリのライヴでした。
白も黒もないヒューマンなサウンド、抜群のアンサンブルとノリ、
音楽っていいな。(いつも言ってますが)
最後は1.What Is Hip?
ほとんどこれ聴く為に行ったようなもの
完全なリズムセクションにノックアウト!
今でもまだリフが耳に残ってます。ぼぼぼぼぼぼぼっ!
またいきたい!
ってことで、ここに紹介するアルバムは彼らのサードアルバムにして
最高傑作。
まあポピュラーミュージックの歴史に残る1枚です。
是非一度ご賞味あれ(もうしてるか)

Tower Of Power 1973 Warner Bros. Records Inc. WPCP-3673
1.What Is Hip?
2.Clever Girl
3.This Time It's Real
4.Will I Ever Find A Love? 恋ができるだろうか?
5.Get Yo' Feet Back On The Ground 再起しろよ
6.So Very Hard To Go つらい別れ
7.Soul Vaccination
8.Both Sorry Over Nothin'
9.Clean Slate
10. Just Another Day