歌舞伎「花雪恋手鏡」 ― 2005/12/14 20:43

ー歌舞伎「花雪恋手鏡」鑑賞記ー
昨年の12月から、歌舞伎なるものを鑑賞するようになりまして、
遅ればせながら初めて体験した、「花雪恋手鏡」のことを…
場所は国立劇場。
演目は「花雪恋手鏡」と「勧進帳」でした。
東京に来てからいつかは見たいとは思ってはいたものの、
何を見れば良いのか、誰を見れば良いのかわからず、
JAZZのCDを初めて買う時と同じ感じだったのです。
スポーツ、コンサート、ミュージアム…
なんか新しい刺激はないかとチケット雑誌を見ていたら、
たまたま歌舞伎の欄に「歌舞伎十八番勧進帳、松本幸四郎」。
勧進帳ならなんとなく名前ぐらいは聴いたことあるし、
歌舞伎十八番ってぐらいだから、いかにも歌舞伎って感じするし、
松本幸四郎、市川染五郎っていえばテレビでも出てるし、
松たか子の家族だし、
ということでえーいチケット買っちゃえーい!
劇場の正面はいると、なんとなくそれっぽい雰囲気ですねー。
ライヴ行くと必ずいる、どっからともなく集まってくるヘヴィメタ小僧と同じで、
普段見慣れない、美しい着物姿のお嬢様&かつてのお嬢様がちらほら。
皆さん、今日はゆっくり「お芝居」を満喫するっていう覚悟がありありです。
いわるゆるちょっと気合い入っているんですよね。
ですが、ライヴみたいな緊張感はありません。
ゆっくりと時間が流れてるって感じでしょうか。
カージナルスの真っ赤なジャンパーを着ていってしまった私は、
ちょっと(かなり)浮いてたかなー。
初心者の私は、念には念を入れて、解説のイヤホンをレンタルし、席に着くと(2階でした)、
となりは着物姿の若い女性2人…(ちょっとラッキー)
「私、「花雪恋手鏡」って、たぶん見たことある気がするー。」
なんて言ってるところをみるとよく知ってる人なのかなー。
イヤホンから「今回の「花雪恋手鏡」は昭和33年以来となります。」
え〜!隣の着物美人(?)はいったい何歳〜!
知ったかぶりはしない方がいいですね。
イヤホンでも説明してくれますが、いちおうパンフで始まる前にお勉強。
「花雪恋手鏡」
物語はちょっとややこしい。
絵描きの狩野家で、将軍様から預かった墨絵の伝書をなくしてしまった。
さあどうしよう探さなくては。もちろんそこには相続問題がからむ陰謀が…。
そこへ女廊帰りのどら息子、狩野四郎次郎元信(染五郎)が、金欲しさに戻ってきました。
許嫁の小雪が、しょうがなく金に替わるものを渡すと、どら息子はまた女廊へ。
そこへ陰謀企む悪役どもがやってきて、小雪をさらってしまう。
家来が後を追う「小雪サマー」。
女廊へ行く途中のドラ息子が真っ暗な夜道を歩いていると、後ろからなにやら慌ただしい雰囲気が。
茂みに隠れていると、さっきの悪役達、かごの中には小雪様。
追ってきた家来が、悪役達をけちらし、小雪様が難をのがれたのはいいが、ドラ息子のいる茂みの中へはじかれちゃう。家来はそのまま悪役達を追って…。
茂みの中、あたりは真っ暗、ドラ息子はスケベ、
小雪の柔肌に触れると、相手が許嫁の小雪とは知らずムラムラと、そして…。
気を失って倒れている小雪をとおりがかりの商人福松屋徳三郎(幸四郎)が救う。
時、しばらくして
ドラ息子は相変わらず女廊通いで金がない。
そこへ赤ん坊を養育費付きでもらってくれないかと声かけられる。
実はその赤ん坊が小雪が密かに産んだ子。
そうとは知らずに金に目がくらんだドラ息子は預かることにし、お乳をくれる人を探して街を歩く。
福松屋徳三郎の家の前を通ったときにお乳を外にすてているのを発見。分けてもらうことに。
そこでやっと小雪と再会。今自分が抱いている子が自分の子だと知る。
「二度とこんなことしましぇーん」
女廊通いはしていても、御家のなくなった墨絵の伝書のことは探していたようで、
悪者どもの陰謀を見事見破り、退治!
ドラ息子もやっと若旦那としてやり直そうと決意を新たにするのでした。
めでたしめでたし。
と、まあ、書いてる私もこんがらがってきました。
ちょっと強引なストーリーはご愛嬌ということですが、
筋はちょっと複雑ですが、見ていて意外とわかりやすく混乱はしません(これ読んでる方が大混乱?)。
結構イヤホン無しで、セリフも聞き取れ、現代劇を見てるのと同じ感覚でした。
途中、染五郎が突然「ハッスル!ハッスル!」したり、
笑いが入るユーモラスな場面が多かったので、非常に楽しめました。
歌舞伎に対する印象は、かなり変わりましたね。
もちろんイメージしていた、豪華絢爛なステージ上は、
まるで錦絵のように鮮やかで、想像以上!
こりゃ外人観光客が大喜びって感じでした。ほんとすべてのシーンが絵になるんですよ。
みごと!
さすがに静かな場面で三味線がチントンシャンと心地良く鳴ると、
仕事疲れの体は、正直、睡魔を呼んできてしまいましたが、
ドン!という役者の足踏みでなんとか持ちこたえました。
隣の着物美人は結構別世界行ってましたけど、終わってからは「まあ、良かったね」だって。
またこれからも機会をみて、素人の歌舞伎話を…
昨年の12月から、歌舞伎なるものを鑑賞するようになりまして、
遅ればせながら初めて体験した、「花雪恋手鏡」のことを…
場所は国立劇場。
演目は「花雪恋手鏡」と「勧進帳」でした。
東京に来てからいつかは見たいとは思ってはいたものの、
何を見れば良いのか、誰を見れば良いのかわからず、
JAZZのCDを初めて買う時と同じ感じだったのです。
スポーツ、コンサート、ミュージアム…
なんか新しい刺激はないかとチケット雑誌を見ていたら、
たまたま歌舞伎の欄に「歌舞伎十八番勧進帳、松本幸四郎」。
勧進帳ならなんとなく名前ぐらいは聴いたことあるし、
歌舞伎十八番ってぐらいだから、いかにも歌舞伎って感じするし、
松本幸四郎、市川染五郎っていえばテレビでも出てるし、
松たか子の家族だし、
ということでえーいチケット買っちゃえーい!
劇場の正面はいると、なんとなくそれっぽい雰囲気ですねー。
ライヴ行くと必ずいる、どっからともなく集まってくるヘヴィメタ小僧と同じで、
普段見慣れない、美しい着物姿のお嬢様&かつてのお嬢様がちらほら。
皆さん、今日はゆっくり「お芝居」を満喫するっていう覚悟がありありです。
いわるゆるちょっと気合い入っているんですよね。
ですが、ライヴみたいな緊張感はありません。
ゆっくりと時間が流れてるって感じでしょうか。
カージナルスの真っ赤なジャンパーを着ていってしまった私は、
ちょっと(かなり)浮いてたかなー。
初心者の私は、念には念を入れて、解説のイヤホンをレンタルし、席に着くと(2階でした)、
となりは着物姿の若い女性2人…(ちょっとラッキー)
「私、「花雪恋手鏡」って、たぶん見たことある気がするー。」
なんて言ってるところをみるとよく知ってる人なのかなー。
イヤホンから「今回の「花雪恋手鏡」は昭和33年以来となります。」
え〜!隣の着物美人(?)はいったい何歳〜!
知ったかぶりはしない方がいいですね。
イヤホンでも説明してくれますが、いちおうパンフで始まる前にお勉強。
「花雪恋手鏡」
物語はちょっとややこしい。
絵描きの狩野家で、将軍様から預かった墨絵の伝書をなくしてしまった。
さあどうしよう探さなくては。もちろんそこには相続問題がからむ陰謀が…。
そこへ女廊帰りのどら息子、狩野四郎次郎元信(染五郎)が、金欲しさに戻ってきました。
許嫁の小雪が、しょうがなく金に替わるものを渡すと、どら息子はまた女廊へ。
そこへ陰謀企む悪役どもがやってきて、小雪をさらってしまう。
家来が後を追う「小雪サマー」。
女廊へ行く途中のドラ息子が真っ暗な夜道を歩いていると、後ろからなにやら慌ただしい雰囲気が。
茂みに隠れていると、さっきの悪役達、かごの中には小雪様。
追ってきた家来が、悪役達をけちらし、小雪様が難をのがれたのはいいが、ドラ息子のいる茂みの中へはじかれちゃう。家来はそのまま悪役達を追って…。
茂みの中、あたりは真っ暗、ドラ息子はスケベ、
小雪の柔肌に触れると、相手が許嫁の小雪とは知らずムラムラと、そして…。
気を失って倒れている小雪をとおりがかりの商人福松屋徳三郎(幸四郎)が救う。
時、しばらくして
ドラ息子は相変わらず女廊通いで金がない。
そこへ赤ん坊を養育費付きでもらってくれないかと声かけられる。
実はその赤ん坊が小雪が密かに産んだ子。
そうとは知らずに金に目がくらんだドラ息子は預かることにし、お乳をくれる人を探して街を歩く。
福松屋徳三郎の家の前を通ったときにお乳を外にすてているのを発見。分けてもらうことに。
そこでやっと小雪と再会。今自分が抱いている子が自分の子だと知る。
「二度とこんなことしましぇーん」
女廊通いはしていても、御家のなくなった墨絵の伝書のことは探していたようで、
悪者どもの陰謀を見事見破り、退治!
ドラ息子もやっと若旦那としてやり直そうと決意を新たにするのでした。
めでたしめでたし。
と、まあ、書いてる私もこんがらがってきました。
ちょっと強引なストーリーはご愛嬌ということですが、
筋はちょっと複雑ですが、見ていて意外とわかりやすく混乱はしません(これ読んでる方が大混乱?)。
結構イヤホン無しで、セリフも聞き取れ、現代劇を見てるのと同じ感覚でした。
途中、染五郎が突然「ハッスル!ハッスル!」したり、
笑いが入るユーモラスな場面が多かったので、非常に楽しめました。
歌舞伎に対する印象は、かなり変わりましたね。
もちろんイメージしていた、豪華絢爛なステージ上は、
まるで錦絵のように鮮やかで、想像以上!
こりゃ外人観光客が大喜びって感じでした。ほんとすべてのシーンが絵になるんですよ。
みごと!
さすがに静かな場面で三味線がチントンシャンと心地良く鳴ると、
仕事疲れの体は、正直、睡魔を呼んできてしまいましたが、
ドン!という役者の足踏みでなんとか持ちこたえました。
隣の着物美人は結構別世界行ってましたけど、終わってからは「まあ、良かったね」だって。
またこれからも機会をみて、素人の歌舞伎話を…
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