デレック・トラックス・バンド/ソングラインズ2006/07/25 23:20

derek songlines
現在のオールマンブラザースバンドの、デレックトラックスです。
以前紹介してたつもりですが、してなかったっけ?
まっいいか。
最新アルバムです。
テーラーも40超えて、
かつての名作やら、まだ聴いてなかった偉大なる遺産の発掘についつい力を入れてしまうあまり、どうしても新しいものには目がいかないのすが、
さすがにこの若きスライドマスターだけは無視できません。
若手のロック界はどうしても色物的っていうか、中身が詰まってないで、ただかっこだけ、ただ切れればいい的な感じを受けてしまって(これがジジイの始まりでしょうか)
どうしてもジャズ系の人の方がセンスや実力、音楽そのものからのエネルギーを感じる今日この頃なんです。
でもこのデレックだけは別格!
なにせジャズ、ロック、ソウル、ワールドミュージックといったジャンルを軽々と超えて、すべてを消化しきって、
いやいや本人はまだまだ消化途中なんでしょうが、とにかく違和感無くワイドな世界です。
ジャケットデザインにもいえるんですが、この人はやっぱりアフリカが占める割合が多いと思います。
本人が意識してるのか、それとも彼のフィールドであるアメリカ南部のブラックミュージック経由で感じるのかは分かりませんが、ほんと大地の香りがしてサバンナのチータの糞の香りがしそうです。
いやキリンかな、いやいや禿鷹についばまれたレイヨウ?
とにかく大地と朝日と夕日と星空が似合います。
ジャズファン、ロックファン、ソウルファン…色んな人が聴けます。
もちろんギタープレイは天下一品。
それぞれの楽器もいい感じで余裕のプレイです。やっぱこういうバンドはベースがいいですね。
パーッカションも、オルガンも、ドラムも…全部じゃねーかよ!
おととし?のブルースカーニバル、うるさいブルースおやじが「なんだこの若い白人は…ろっくじゃねーか!」なんて罵声をあびせてましたが、ステージ後半では大喜びで拍手喝采を送ってました。ざまーみろ!ばーか!
音楽の持つ力ってものを、実力ってものをまざまざと見せつけられました。
インド音楽、デルタブルース、アフロリズム、ジャジーなグリーンスリーブスまでありーの、
バラエティーに飛んでいながら、しっかりトータルな音作りされてる本作は、間違いなく本物のミュージシャンが作った本物の作品です。
けっして聴いてて難しくないです。ヒューマンで希望にあふれたれた、
素敵な音楽ですよ。

THE DEREK TRUCKS BAND/SONGLINES 2006 SONY BGM ENTERTAINMENT SICP1064
1.Volunteered Slavery
2.I'll Find My Way
3.Crow Jane
4.Sahid Teri Bandi - Maki Madni
5.Chevrolet
6.Sailing On
7.Revolution
8.I'd Rather Be Blind, Crippled And Crazy
9.All I Do
10.Mahjoun
11.Greensleeves
12.I Wish I Knew(How It World Feel To Be Free)
13.This Sky

Derek Trucks - Guitar&Dobro
Todd Smallie - Bass&Vocals
Yonrico Scott - Drums,Percussion&Vocals
Kofi Burbrige - Keyboards,Fulute&Vocals
Mike Mattison ~ Vocals
Count M'Butu ~ Congas&Percussion
Jay Joyce ~ Keyboards