エッソ・トリニダート・スティール・バンド2007/06/17 16:35

esso
カリブの島国
トリニダード・トバゴ
アメリカの石油企業(タイトルの会社ですよ)がトリニダードに残したドラム缶を
現地の人が楽器にしてしまいました。
それがスティールパン!
エッソの16ゲージとやらが音が良かったのだそうです。
本アルバム、当然スポンサーはエッソとおもいきや、
バンド名はただ単にドラム缶にESSOって書いてあったから…
的発想だそうです。
なんともおおらか。
おとにも現れてますよ。
あくまでも底抜けに明るいです。
総勢23人の陽気なカリビアン、音の向こうに笑顔が見えます。
しかし分厚い音。
オーケストラですねこれは。
ドレミに乗っ取った正しい音階。
学校でやりそうな音楽です。
ゆかいな海賊●●の大冒険 みたいな雰囲気です。
大海原を風切って帆を張って力強く進む海の男達!
船酔いなんかしねーぜ!
腹へったらカジキでも釣れってんだ!
ほぼ全曲こんな調子です。
5.Cecilia いとしのセシリアはサイモンとガーファンクルで有名ですが、
全部あの調子とおもえばいいですね。
とにかく明るい、おおらか、こまっけえこと気にしない
音楽聴いてこんな気になるってーのもおもしろいですね。
じっくり一枚聴くのはちょっとつらいもんがありますが、
ながら聴きするにはいいかも
ちょぴり熱いカリビアン魂で大海原を制覇した気分になろう!

The Esso Trinidad Steel Band 1971 Warner Bros Record Inc. WPDR-2325
1.Apeman
2.If You Let Me Make Love To You Then Why Can't I Touch You?
3.Ride On Sammy
4.Simple Calypso
5.Cecilia いとしのセシリア
6.I Want You Back
7.Sabre Dance 剣の舞
8.Come To The Sunshine
9.Erasmus .B. Black
10.If I Had The Wings(Like A Dove)
11.Singer Man
12.Aquarium

ザディコの王様 クリフトン・シェニエ/バイユー・ブルース2007/04/09 22:15

clifton chenier
ザディコ
皆さん知ってますか。
私、最近知りました。
ルイジアナ方面のアコーディオンを使ったブルースとでもいいましょうか。
といってもブルースほど重く憂鬱ではなく
あくまでゆるく、あかるい
(このCDだけかな?)
そのザディゴの王様 クリフトン・シェニエを紹介します。
とにかくコードはひたすら3つ、
12小節
たまにまちがって11になったりしてますが
気にしない気にしない。メンバーが帳尻合わせてますのでちゃんと終わってます。
ルイジアナという土地柄、やはり蒸し暑さただようサウンドですが、
以外とあっさりして、やっぱりゆるい。
土地柄もそうですが、人柄もでてるようで…
クリフトンさんのハスキーだみ声はなんともほのぼのとそして力強い生命力があります。
アコーディオンの音色自体はハーモニカに近い為、
さしずめフレットのあるブルースハープです。
ベンドが無いためなめらかにスライドしたり、ギターのようなチョーキングがないので
コミカルな印象を受けるのでしょう。
晴れた日の日曜日にピクニック行って聴きたいですね。
あなたもハッピー!わたしもハッピー!
音楽があればみんなハッピー!
色んな資料みるとクレオール訛りだそうで
そのへんも田舎のゆるさが出てるのかも。
生活に根ざしたサウンド…
しぶとい!
そういえばさっきから聴いてれば、キーが全部一緒。
かろうじてテンポがちがうので区別はつきますが…
まあいいではないですか音楽ですから音を楽しめば…
ブルースともニューオリンズともちがうデルタの音に
今宵はゆる〜く浸ってます。

Crifton Chenier/Bayou Blues 1970 Specialty Records, Inc SPCD-2139-2
1.Boppin' The Rock
2.The Things I Did For You
3.Yesterday
4.Clifton's Squeeze-Box Boogie
5.I'm On My Way(1)
6.Eh, Petite Fille
7.All Night Long
8.Opelousas Hop
9.I'm On My Way(2)
10.Think It Over
11.Zodico Stomp
12.The Cat's Dreamin'

フラーコ・ヒメネスのアコーディオン Flaco Jiménez/Arriba El Norte2007/01/14 10:54

久々の休日(先週もありましたが…?)
ゆっくり起きて、
久々、なんとも気持ちいい朝…
こんな時、ヘヴィメタやプログレ、ましてや黒汁ブルースなんてもってのほか!
テーラーさまでも爽やかに過ごしたいもので
軽いJAZZもいいですが、朝食のお供にアコーディオンの音色はいかが…?
タワーレコードではテックス・メックスの欄にありました、
フラーコ・ヒメネスおじさん。
私が知ったのはライクーダーのライヴ。
http://taylor.asablo.jp/blog/2006/01/27/228374
テックスメックスはテキサス、北メキシコの音楽。
メキシコ流に言えばムシカ・ノルティーニャ。ノルティ〜ニャってか
テキサスって西部劇=ガンマン=カウボーイの印象ありますが
(ダラスカウボーイズがあるぐらいだから)
メキシコ色の強いところらしいです。
そういえばテキサスブロンコ、テリーファンクもラテン系の性格
スティービーレイヴォーンの衣装は闘牛士みたいだし、
なにせあのアメリカ合衆国から独立しようとしてたぐらいだから。
アメリカのなかでもとりわけメキシカンな部分があるらしいです。(テキサスといってもだだっぴろいですからピンからキリまであるでしょうが)
そんなところで生まれ育ったフラ〜コさん
どうも痩せっぽちっていう意味らしいですが
音を聴いていかにもアミーゴ!
明るいよ。
悩みないよ。
私もよく「テーラーさん悩みなさそうな顔してていいね」っていわれます。あほか。私だって人間じゃ!
たぶんヒメネスおじさんもおんなじかな。
長年つちかったアコーディオン人生があるから、ここまでみんなに幸せを感じさせる音を出せるんでしょうね。
構成はアコーディオンとメキシコの12弦ギター、ベース音はこれかな。
スネアも入っているので、もしかしてベースもあるかも(でも音圧はあまりない)
軽やか!
そして全部同じ曲!
あくびしてちゃいけません。
これに耐えてこそルーツミュージックの土着性が理解できるというもの…(なんて、どうでもいいか)
1曲目はライクーダライヴでもやってる曲で出だしが印象的
ライヴではスリリングな演奏で火花をちらしてたフラ〜コさんとライさん
このアルバムはすべて2分ちょっと。初期ビートルズかとおもいましたが
いさぎいいぜヒメ爺さん。
前歯の銀歯がキラリと光る、奇妙な頭の薄ら笑い…
いいぞ!おじさん!
最近気がついたのは、ハーモニカってアコーディオンと似た音だと思ってたら、
やっぱり同じような構造らしいですぞ。
ということで、朝食 いやブランチとりながらフラ〜コヒメネス聴いて
のんびり過ごす日曜日…
あ〜しあわせ、しあわせ
(だれもじゃますんじゃねーぞ!)

Flaco Jiménez/Arriba El Norte 1989 Rounder Records CD 6032
1 .Viva Seguin
2 .Los laureles
3 .El rosal
4 .Arriba El Norte
5 .Rayite de luna
6 .Brincando cercas
7 .Camino Real de Colima
8 .Los recuerdos del troquero
9 .Hasta la vista
10.Estoy prisonero
11.Los naranjales
12.Clavelito, Clavelito
13.La rosa nagra
14.Adios, Muchachos

Ginger Baker's Air Force/ジンジャーベイカーズ・エアーフォース2007/01/12 23:27

ジンジャーベイカーのグループ、エアーフォースのライヴ盤です。
空軍ですよ。ジンジャー軍。
ジョンシナもびっくり。
巨人軍ってのもあるぐらいだからまあいいでしょ。
ジャケットはなんか分けわかんない波、音符、人…
裏(見開き)がエアーフォース劇場でお化け怪獣が覗いてる…
中ジャケはもろ「クリームの素晴らしき世界」の銀色。
ハチャメチャジンジャーのリーダーアルバム!です。
メンバーがまたすごい
オルガンがロック界のモートァルトといわれたスティービィー・ウィンウッドですよ。
ギターがなんとあのポールマッカートニーと長年ウィングスでやってたデニーレイン。
アルトがグラハムボンド。
そうこの人がいなければジャックブルース、ジンジャーベイカー、エリッククラプトンは会ってなかったでしょう。
ブリティッシュロックの陰の大御所、メイオールみたいなもんでしょ。
全部で13人だそうですが、とりあえずこのアルバムのクレジットは10人かいてあります。
このアルバム、いったい何をやりたいのかよくわからないって感じの、
なんとも全体のけだるい、重たい、土臭い雰囲気。
現地人的な感覚はさすがジンジャー様。
突然堰を切った様に雷様のごとくタムタムが乱れ飛ぶ様は、ナイルの雨期の洪水のようです。
おーっとまた1頭のヌーが…
あれあっちではレイヨウが1頭…
つぎつぎとジンジャー土石流に流されております。
それほど、チンプンカンプンでまとまってるんだかなんだか分かんない演奏なくせに、破壊力抜群なのです。
1曲目の題名が「ダ・ダ・マン」ですよ。
なんですか?ダ・ダ・マンって…
ウルトラマンにでてきた宇宙人かと思っちゃいました。
曲よりプレイを楽しむことに徹底してる為、1曲が長い。
そしてアドリブ入ると熱がこもってきて、ついついナイルのヌーのように引き込まれちゃう。
おおっとまたあっちのほうでインパラが1頭…
ウィンウッドうまいし。
すんごいのは選曲
「Toad(いやな奴)」クリームのドラムソロの曲
「Do What You Like」ブラインドフェイスのドラムソロの曲
が、ドーーーーン2曲同時にチャートイン!
12分、11分48秒という超大作ドラムソロが2曲って信じられます?
(この人のって来るとこんなんじゃ済まないらしいですが…)
一番好きなのが「Aiko Biaye(アイコビヤエ)」
ほとんど原住民、いいぞいいぞ。ドンドドコド、ドンドドコド…これぞアフロー!
このアルバムが売れないのがよくわかります。
売れる訳が無い。
だから私は買ってしまう…
バカ
そうですジンジャーバカです。
あれあれまたあっちではイボ猪が…
ほんとこのアルバムにはアフリカを感じてしまうんです。
懐が深い!
深すぎて、か弱い草食動物は飲み込まれてしまうのです。
傷ついた肉食獣でさえ、
そして親からはぐれた子供たちまで…
弱肉強食
なんというドラマでしょう。
さっきから聴いてれば、いやさっきから迫力は感じてはいますが、あんまり聴いてない。(テキトーですねー)
いやそんな細かいこといってたら、ナイルに飲み込まれてしまうゾー。パオー!
おーっとジンジャーのソロがそろそろ始まった。
あいかわらずころころよく転がるタムタムだ!
鉄板少女あかねのような分厚いツーバスもド迫力ジャガー。ガオー!
ながーいながーい太鼓の響きにミミを傾ければ、地球の夜明け、人類のあけぼのが見えてくるような気がします。
CDなんか出てないと思うけど。
これ買ったの高校3年ぐらいだったかなー
いまだに笑いながら聴ける、貴重なアルバムです。

Ginger Baker's Air Force RSO
MWU9717
Side One
1.Da Da Man
2.Early In The Morning
Side Two
1.Don't Care
2.Toad  いやな奴

MWU9718
Side Tree
1.Aiko Biaye
2.Man Of Constant Sorrow
Side Four
1.Do What You Like
2.Don't It

GINGER BAKER-drums
STEAVE WINWOOD-vocals & organ
JEANETTE JACOBS-vocals
DENNY LAINE-guitar & vocals
CHRIS WOOD-tenor & flute
RICK GRECH-bass & viorin
REMI KABAKA-drums
GRAHAM BOND-alto
HAROLD McNAIR-tenor & flute
PHIL SEAMEN-percussion

ワールド・ビート2006/コノノNo.12006/08/29 23:35

konono
8/27日曜日、World Beat 2006なるイヴェントを見に、日比谷野音へ行って来ました。
お目当ては以前当BLOGでも紹介した、
http://taylor.asablo.jp/blog/2006/06/15/406671
コンゴ民主共和国のコノノNo.1!
電子リケンベを歪ませたとてつもない音を出すグループです。
15:45過ぎ、渋さ知らズオーケストラでイヴェントスタート。
いきなり客席後ろからパンツに白塗りのパフォーマンスダンサーが3人と数名の管。
おどるおどる!
見たところ「山海塾」(まだやってるんですかねー、私が学生の頃話題になったアートパフォーマンス集団)
の出来損ないのような感じ。でもまあおもろいでー。
そしてステージではビッグバンドにエレキ2本、エレキバイオリン、パーカッション、色っぽいスリットが入ったドレスのねーちゃん2人てな感じの大所帯です。
あくまで安っぽく、チンドン屋の延長ですが、ここまで徹底するとイサギいいですねー。
参ったよ、君たちには。
会場も異様な盛り上がり。みんなそろって「ええじゃないか、ええじゃないか」ってノリでした。
演劇がかった感じですが(以前はこういうのだいっ嫌いでいたが)、
世紀末的な(世紀初めですよ今は)破滅的なものをちょっと感じるんですよねこういうの。
でもええじゃないか、そんな世の中だからこそ、みんなそろってええじゃないか。
しょっぱなから踊ってしまいました。
2番目ROVOはパス!ぜんぜんつまんない!
ドラム、パーカッション、キーボード、ギターでインストクラブ音楽って感じ。
メロディーもなしリズムもこれなら打込みで充分(打込みの方が無機質でいい)。
それでも若い人たちはゆらゆら横に揺れてました。
今時のクラブってこの程度のノリなんですかね?
迫力はあるのですが中身が空っぽでした。
充分な休養のあと、最後に登場はコノノNo.1!
はっきりいって田舎のおっさん。
パーカッション1人、コンガ(アフリカ的なコンガでした)1人、リケンベ(カリンバ、親指ピアノ)3人
凄い編成だ!
音が鳴りだした瞬間、はっきり言ってハードロックでした。
バリバリのディストーションサウンドに怒濤のごときリズムの嵐。
若いクラブノリのお姉ちゃんも民族音楽研究家っぽいオジさんも、みんなみんなタテノリギンギン!
さすがリケンベ!キーは1つ!そして決めのフレーズはいつも一緒!
ウォー、ブルースロックだー!
とにかく前2つと大きく違うのは、音の固まりの大きさと固さ、そして単純明快!
これなら世界中の人がわかる!
リケンベのキーとボーカルのキーは明らかに違うのだが、これは西洋音楽ではない!これでいいのだ!
お祭りのお囃子と一緒で延々とおなじパターンが続く。ときおりお決まりの盛り上げフレーズのリケンベがうなる。
会場大騒ぎ!そしてまた延々と続く…。
3曲ほどで1時間半はやったでしょう。
1曲30分。つかれた!でも途中でやめれない。やめたら負けよ!あっぷっぷ!
そういえばねぶた祭りの時、必ずある、
無意識の内に見ず知らずの2人が張り合って、やめられなくなっちゃう時があったっけ。
じょっぱりのテーラーさんは負けたことが無かった(ははっはは、バカ)
気がつくと会場中がおおきく渦巻いてました。なにかに取り付かれた様に、不思議なリズムに踊り狂ってる。
会場中におおきなかたまりが、魂の様にかたまりが、空に向かって今にも飛んで行きそうな、
そんな空気になってました。
アフリカの人の神ってこういうこと?日本の神に近いのかな?なんてふと思ったりして。
太古の昔から続いてる歌と踊り…
電気を通してもっと遠くに届く様にというメンバーも思いは神に届いたのでしょうか?
少なくとも雨乞いではなかったようで

World Beat 2006.8.27.Sun.日比谷野外大音楽堂
Konono. No.1
ROVO
渋さ知らズオーケストラ

トロピカル・マリンバ/バラフォン・マリンバ・アンサンブル2006/08/22 22:15

tropical
1981年アメリカで結成されたバラフォン・マリンバ・アンサンブルを紹介します。
またまたタワーレコードのワールドミュージックコーナーでいいものを発見。
全くここはパラダイス。
何時間でもいられて、何枚でも買ってしまいます。
試聴も出来るので、気に入ったのは即Get!
その中の1枚です。
夏らしいのがほしいなと思い、レゲエやらカリブやらアフロやらブルースやら(おやおや、なんとも黒っぽくなっちゃうじゃありませんか)。
そこに現れし1枚の素朴な音集。
最初はバラフォンという言葉に挽かれました。
バラフォン、それはアフリカの楽器。マリンバ(木琴)の原型で、木の鍵盤の下は大小のひょうたんが付いていて、それが程よい共鳴となんともいえない響きを演出してくれるのです。
心地よい素朴な楽器バラフォンを中心に、マリンバやティンバレンス等のパーカッション、多分スティールパン(ドラム缶を使った楽器)と思われるカリブっぽい音まで入っています。
ライナーによると、やはりアフロ色が強いらしく、ジンバブエの曲なんかを取り上げているようです。
曲調はいわゆる「ド・レ・ミ」の音階で明るくリズミカル。
幼稚園児からおじいちゃんおばあちゃんまで踊れる、たのしい愉快な曲ばかり。
アフリカの大地よりもどちらかというと私はカリブ海風のイメージが強い気がしました。
のんびりと、リラックスして聴けます。
リズムは結構激しいので心はウキウキ!
夏の海辺にはサイコーです。
リンボーダンスでもしたくなるような、いやスイカ割りかな、とにかく楽しいみんなの音楽です。
まあ全曲同じ感じといえばそうなります。
たいがいこの手の音楽は全部パターンが一緒、またそうでなくてはいけないですよ。
盆踊りだって、フォークダンスだってだいたい同じような曲でしょ。
しかし木の音っていいもんです。やさしい音です。温かい音です。でも涼しいカリブの海です。
なんかこんなのばっか聴いてると、色んな国に行ったような錯覚に陥ります。
ほんと、都合のいい安上がりな性格です。(安く上がり? 結構CD買ってるし)
たまにこうやって、ロックやブルース、ジャズなどの本気モード音楽(なぜか本気になって聴かなければいけないという気になってしまいます。またそうやって聴くのが好きなんですが)から解放されるのも、音楽を使った音楽の気分転換になります。
そうです音楽です。
好き勝手に音を楽しみましょう!

Tropical Marimba/Ballafon Marimba Ensemble 1990 Respect Record Ltd. RES-111
1.I Aready Have A Husband
2.Nhamo
3.Caderas
4.Taireva
5.Temerina
6.Amerina
7.Nhimutimu
8.Mashamba Nzou

レディスミス・ブラック・マンバーゾ/ロング・ウォーク・トゥ・フリーダム/ブルーノート東京公演2006.8.13.Sun.2006/08/14 00:43

ladysmith
レディスミス・ブラック・マンバーゾ
ロング・ウォーク・トゥ・フリーダム
ブルーノート東京公演2006.8.13.Sun.
いいライヴでした。
スンバラしい!
音楽さいこう!
いつもこんなことばっかり言ってますが、これは新たな出会いでした。
ブルーノートのスケデュールで昼休み見つけて、仕事帰りに21:00からのセカンドステージに行ってきました。
南アフリカのコーラスグループという事以外は全く予備知識無し。
ブルーノートのHPによれば、Pサイモンが共演したことがあり、グラミーもとってるとのこと。
まあ、1級品であることはまちがいなさそうだったのでまあ行ってみようと衝動買いみたいなノリでした。
最近アフリカ音楽にちょっとだけ触れていたので、生アフリカを体験しよう!コーナーでした。
コーラスってことは、ゴスペルっぽいのかななんて思いながら、
仕事疲れもあり、途中睡魔がくる確率80%だったので30分前にビールのんでちょっとうたたね。
こういうときって寝れないんだよねー
うぁー、始まっちゃったよー。
しかし、そんな不安はぶっ飛んでしまったのだ。
ステージ上にはマイク8本だけ。そうです。いっさい楽器が無いのです。
リードヴォーカルにあわせて、いきなりぶぶぶあついコーラスが…
しみるーーーー!
そしてリズミカル。低音がいい感じのリフになって、みんなが踊りだしたぞ!
みんなにこにこしながら、おおーっっと足をあげて…、みんな高いぞ。さすがアフリカ身体能力高い。
CD聴くとちょっとゴスペルっぽいかなって感じがしますが、ライヴはアフリカの大地そのもの。
赤茶けたアフリカの大地です。サバンナです。地平線です。キリンがでてきてもおかしくない雰囲気です。
歌詞には南アフリカ特有の舌打ちの音が入る発音があったり(映画ブッシュマンのニカウさんの発音)、
音をそんなに延ばさないところ、歌におおげさなビブラートやコブシが入らないなど、
まぎれもなくアフリカ。
原住民の音楽に打楽器が入ってないやつって言えばいいでしょうか。
何曲目かで、真ん中の人が突然、鳥に、サルに…、ジャングルだー!
会場がジャングルになっちまったー。その音に合わせてまた始まった低音リフ。
一人ずつ前にでてきて踊ります。身軽だなー。
マイケルジョーダンみたいなひと、ウィントンマルサリスみたいなひと、ハリーベラフォンテ、ガッツ石松…
個性的な顔の、個性的な踊りに場内喝采!
曲の合間、マイケルジョーダンとウィントンマルサリスが勝手に話してる、反対側では2人がじゃれ合ってる、
真ん中では3人がリズムとって踊ってる。まあ勝手きままな、いやこれって演出?
なんか良く分かんないけど、あっ次始まった…
ずっとこんな感じでしたが、全く眠気無し。
こんなヒューマンなステージ見たこと無い。
これぞ歌と踊り!
本当に本当に余分なものなにもなし。
よくぞここまで引きつけてくれる世界をつくりだしたものです。
いままで聴いたことの無い世界が今目の前で繰り広げられています。
Long Walk To Freedomでは、拳を突き上げ、政治的なメッセージを感じました。
かれらは音楽を武器に自由を手にしようと今でも戦っているんですね。
そういえばリードボーカルはマンデラさん似?
最後はまたいい感じのリズムとリフにダンスパフォーマンス、
会場からのカップルが上げられ一緒にダンシン。やっぱり日本人には難しいステップ。
もちろんこれだけで帰すはずは無く、アンコール。
Amazing Graceってきたから、朗々と歌い上げるかと思いきや、
やっぱりアフリカ。そのへんの潔さがいい。あくまで自分たち流。あくまでアフリカ流。
最後の最後までサイやカバの糞のにおいを感じました。いいにおいだった。
客席はほぼ半分。いや3/1?
なんでこんなにすばらしい音楽が紹介されないのでしょう。
もっともっといろんなところでとりあげてほしいです。
いろんなフェスにでてほしいです。
だれにでもわかる、だれもがほほえむ、だれも嫌いになるひとがいない…そんなヒューマンなサウンドです。

Ladysmith Black Mambazo/Long Walk To Freedom 2006 HUCD 3109
1.Nomathemba
2.Hello My Baby
3.Diamonds On The Soles Of Her Shoes
4.Homeless
5.Rain Rain Beautiful Rain
6.How Long
7.Mbube
8.Amazing Grace/Nearer My Got To Thee
9.Nkosi Sikelel 'IAfrica
10.Inkanyezi Nezazi "Star And The Wiseman"
11.Shosholoza
12.Long Walk To Freedom "Halala South Africa"
13.Thula Thula "Bonus Track"

パパ・ウエンバ2006/07/12 22:37

papa
1988年アフリカ、コンゴ民主共和国(旧ザイール)の英雄
パパ・ウエンバ初のインターナショナルアルバムです。
ちょっと前紹介した、奥村恵子さんがメンバーになったのがちょうどこの後頃ではないでしょうか。
ひとよんでルンバ・ロックだそうで。
アフリカンポップスってこんな感じ…ってなもんです。
最初スピーカーからやや小さめで聴いてたので、
結構こぎれいで、なんかパワー感じないなーと思っていたのですが。
帰宅途中の電車の中でMY I PODで大音量で聴いていたところ、
見えてきました、見えてきました。
元気に飛び回って歌い踊るメンバー達が…。
いいぞいいぞノリノリだ!
録音が軽めなので小さい音では気がつかなかったのですが、
凄いこのLIVE感!
熱気ムンムン!
なにより歌が力強い!またこの強い声でハモるんですよ、綺麗に!
ギターが高音のリフを繰り返し(アルペジオとはちょっとちがう)
ドラムは淡々とリズムを刻み、ベースが軽やかについていく…。
ほんと小さい音では気がつかなかったのですが、
これらのバッキングにパーカッションがうまく絡み、
なによりヴォーカルがリズムに絡んでくるんです。
そうすべての楽器がすべてのリズムが気持ちよく交わって、
すんごいパワーで迫ってくるんです。
大迫力!
思わず電車の中で腰振ってました。ふりふり…
最近はこの腰ふりが日課になってしまって、
これやりたいが為に、会社行ってるみたいな(朝会社つくと帰り時間が待ちどうしい)。
朝は、オネム感覚をもそっと味わいたい気分なので、小さい音で軽やかに…
なんか最近アフロおぼえて、ちょっと気分がいいんです!
なにかもやもやが吹っ切れたような、なにかがはじけたような、
感覚的な何かをつかんだというか、目標がやっと見えたというか。
単純にこんなのやりたいってのもありますが、それともちょっと違うなにか…。
こころの余裕か自信かよりどころか、おぼろげながらのものが形として見えて来たというか…。
とにかくアフロです。
確実に何かを植え付けてくれました。
奥村さんの本の中では、インターナショナル路線に行ってしまったパパは
いわゆるアフロなパワーが半減しているというように書いてました。
本当のこの人はもっと土着な濃い味でガンガンくるんでしょうね。土着黒汁〜
なんか想像できます。でも想像以上でしょうね生見たら。
これ以前のも探してみよっと。
このパパって人日本公演をしたらしく、えらい日本を気に入ってたみたいで
(じっさい奥村さんとこのときであっていきなりステージ上げてセッションだったらしい)
2曲目なんか、もしもし。ありがと、みなさんこんばんわ、あおやま、ろっぽんぎ…
ラップのごとく、歌いまくっております。
さいこーにたのしいですよーーーん!
母なる大地が与えたもうた人類共通の喜び…音楽!
ビバ・ラ・ムジカ!!!

Papa Wemba 1988 Sitern's Africa RICE Record SAR-106
1.M'fono Yami ム・フォノ・ヤミ
2.Bakwetu   バクウェトゥ
3.Analengo   アナレンゴ
4.Mukaji    ムカジ・ワニィ
5.Bombayi   ボクラカ
6.Hambai Ede アムバイ・エデ
7.Esclave   奴隷

コノノN°1「コンゴトロニクス」「コンゴトロニクス2」2006/06/15 23:37

congo
たまに足を運ぶと必ず何か買ってしまうタワーレコードのワールドミュージックコーナー。
昨年、衝撃的な出会いをしました。
コノノN°1の「コンゴトロニクス」。
そしてコノノとその周辺のオムニバス「コンゴトロニクス2」。
ベルギーのレーベル「クラムド」からでているもので、
すんごいよーっこれ!
コンゴで録音したものらしいです。
キンシャサって書いてるから旧ザイール(今もあるの?)。
あのモハメドアリがジョージファマンからタイトルをとった地。
アリ、ムバイエ!(イノキ、ボンバイエの元祖のことば)と人々が叫んだ場所。
ココノのメイン楽器はリケンベ。
楽器屋さんにおいてありますので、よくギターの試奏の合間に暇つぶしがてら、
いじったことがあるかと思いますが、
アフリカの楽器で、親指ピアノと呼ばれる素朴な音のする楽器です。
の、はずだったのです。
で、あるべきだったのですが、
えっ!
ディストーション?オーバードライヴ?
素朴なあの音がどこいった。
そう、自分達で電気リケンベにしてしまったようです。アンプまでつないで…
音楽自体もすごい
これがリアルアフロ!
土着の音です。
コード進行なんてないし、リケンベと歌が音程が合ってるのか合ってないのか…
多分そんなことはどうでも良いんでしょ。
はっきりいって西洋音楽ではありません。ポップスでもありません。
肌触りの良い気持ちよさなんかありません。
そこにはリズムの渦の中、歪んだリケンベの音が呪文の様にリフを繰り返し、
人間の肉声が鳴り響き、共鳴し合っている、エネルギーの固まりのみが存在しています。
まいった!
これやられたらどんな音楽も小綺麗なおぼっちゃまおじょうちゃまに感じてしまいます。
非常に原始的な音楽ですが、魂に直接響いてきます。
トラース状態になる音楽って、こういうのでしょうね。
「コンゴトロニクス2」にはDVDもついていて、いわゆるLIVE映像も見れるんですが、
いいですねー。
踊りが必ずついています。グループによっては、ちょっとした寸劇のような動作をしながら踊っているものもあります。
腰つきがみんな凄いんです。活き活きしてます。
着飾った若い女の子がかわいいんです。歌っている痩せたおやじがイカしてるんです。
みんなが音楽の中に入り込んで本当楽しそうにリズムを刻んでいる光景は、ほんとほんと美しいです。
すべての音楽の基がここに!
1度で良いから体験してみたいです。
と思っていたら、なんと8月27日日比谷野音に来るそうです。
やったー行こー!
みんな!いこーぜ!
でもこれは無責任に誘えないなー(濃すぎるから)
絶対チケット余ってるはず。
まず売り切れはないでしょう。自信あります。

でも正直、DVDはともかく、CDのやたら長く感じること…
ずーーーーーーーーーーーーーーっと、同じようなリズムのくりかえし…
です。

KONONO N°1/CONGOTORONICS
Crammed Discs, Craw27
1.LUFUALA NDONGA
2.MASIKULU
3.KULE KULE
4.UNGUDI WELE WELE
5.PARADISO
6.KULE KULE REPRISE
7.MAMA LIZA

CONGOTORONICS2/BUZZ'N'RUMBLE FROM THE URB'N'JUNGLE
Crammed Discs, Craw29
1.Wasanka Sankayi+Kasai Allstars
WA MULUENDU
2.Kasai Allstars
KOYILE/NYEKA NYEKA
3.Sobanza Mimanisa
KIWEMBO
4.Kasai Allstars
KUBUANGOYI
5.Kisanzi Congo
SOIF CONJUGALE
6.Masanka Sankayi
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ライ・クーダー/ショー・タイム(ライヴ)2006/01/27 22:07

ry show time
最近ではキューバ音楽の世界的ブームを作ったことでしられる
ライ・クーダーですが、ここでは1976年のライヴを紹介します。
アメリカ〜って感じの1、唯一のスタジオ録音に導かれて、
2からがライヴてす。
ライのギター1本にゴスペル調のコーラスが絡み、ライ・クーダーワールドの始まり始まり…。
続く3はアコギのスライドで渋ーく決めて、これもコーラスがかっこ良く盛り上げる。
ソロもライ一人で見事に決めて拍手喝采!
アメリカンミュージックって良いねー
静かに4が始まりここでついにアコーディオンのフラーコ・ヒメネス登場!
ライのエレキスライドも入りじっくりと酔わせます。
そして出ました5で、フラーコ独壇場!アコーディオンってかっこいい!
テックスメックス!もろメキシコ、テキサスあたりの匂いをプンプンさせて、歌え踊れの大騒ぎ的な楽しさです。
ジャズもロックもカントリーも、みんな、みんなお友達、テキサスに集まれー!
6はスペイン語で静かながら情熱的なラヴソング(らしい)。
ラテンなのだが出だしのギターの音色はちょっぴりトロピカル。
7もゆっくりナンバー。ラッパとアコーディオンがメキシコ情緒をかき立てます。
ソロのスライドもムーディーでメロディアス。とろけるような味わいです。
ラストの8はちょっと泥臭く、ちょっとファンキー、ちょっとブルージー!
この「ちょっと」がライ・クーダーらしい粋でカッコいいところ。
さすが元祖ワールドミュージック!
いわゆる既成のロックとはリズムの作り等がちょっと違います。
ドラムなんかはどちらかと言うとパーカッション的、
ベースも余分なことはせず、ギターとのハーモニーに徹する感じ。
なんてったってコーラス隊が強力!
それとこの人のバンドにはどんな楽器を持って行っても、参加できそうな楽しい雰囲気が漂ってます。
最近は音楽、いわゆる「音を楽しむ」ってことを私自身意識していますが、
このアルバムはその意識を決定づけた重要な作品です。
リズムとメロディーさえあればどこでも誰とでも音楽はできるという、
単純だけど忘れがちなミュージシャンスピリットを強烈にかき立てるライ・クーダーのショータイム!です。

Ry Cooder/Show Time 1977 Warner Bros.Record WPCP-3156
1.School Is Out
2.Alimony
3.Jesus On The Street
4.The Dark End Of The Street
5.Viva Seguin/Do Re Mi
6.Volver,Volver きみのところへ帰りたい
7.How Can A Poor Man Stand Such Times And Live 貧しい男が生きるには
8.Smack Dab In The MIddle

1976年12月14、15日 於 サンフランシスコ グレート・アメリカン・ミュージック・ホール
ライ・クーダー(ヴォーカル、ギター)
フラーコ・ヒメネス(アコーディオン)
フランク・ビリャレアル(アルト・サックス)
ジェシー・ポンセ(バホ・セスト)
ヘンリー・“ビッグ・レッド”オヘーダ(ベース)
アイザック・ガルシーア(ドラム)
ボビー・キング、テリー・エヴァンス、エルドリッジ・キング(バック・コーラス)